※映画『ジョーカー』のネタバレになる内容が書かれているので、ネタバレを知りたくない方はそれ以外の部分をお読みくださいませ。
この記事では、なぜ私たちは映画『ジョーカー』のアーサーに共感してしまうのか?についてネタバレありでお話していきたいと思います。
映画『ジョーカー』を観た人の中には、少なからずアーサーの考えに対して少なからず共感を抱いたのではないでしょうか。
実際、私もそうでした。アーサーに降りかかる不幸な出来事や苦しむ姿を見て、心をギュッと掴まれるような気持ちになりました。
ではなぜ、私たちはアーサーに対して共感を覚えたのでしょうか。
その疑問について、今回は解説していきたいと思います。
まず初めに結論から。
そんなアーサーに降りかかった不運な出来事や、自分の個性や病気で辛い目に味わった経験と似たような経験を、私たちは実生活でしたことがあるから。
だからアーサーは私たちとの共通点があると感じ、それが共感を覚えることにつながった。
ではここから、私の結論についての理由や根拠についてくわしく解説していきます。
こちらのYouTube動画でも、アーサーに共感してしまう理由について話しています。
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・アーサーの物語はどこまでが妄想で、どこまでが現実だったのかネタバレ考察
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なぜ私たちは映画『ジョーカー』のアーサーに共感してしまうのか?

アーサーに降りかかったような不運な出来事や、自分の個性や病気で辛い目に味わった経験が、私たちにも覚えがあるから
ご覧になったあなたはわかると思いますが、アーサーは数々の不運な出来事に出会います。
・不良少年たちにセールの看板を奪われ、追いかけた末には集団リンチに遭う。
・ピエロの仕事をクビになる。
・ウェイン・エンタープライズのエリートビジネスマンにも暴行を受ける。
・通っていたカウンセリングも打ち切られる。症状をおさえるための薬を飲むこともできなくなる。
・自分が養子だったことを知らされる
・母親は交際していた男性が幼いアーサーに虐待をしていたのに止めなかった。
・憧れていたコメディアンのマレー・フランクリンには自分の芸だけでなく個性もけなされる。
さらに、アーサーは自分が抱えている持病や境遇でも苦しんでいます。
緊張やストレスを感じると笑ってしまう持病。
・子どもを楽しませようとしたらその母親に「かまわないで」と言われ、自分の好意を無にされたことに強いストレスを感じ、笑いが止まらなくなりました。
・バーのショーにコメディアンとして出場したときも、緊張のあまり笑いが止まらず、しかも自分が書き溜めてきた芸もまったく受けなかった。
・家は貧しく、母親と古いアパートに住み、経済状態は苦しい。
・コメディアンの夢を思い描くも、現実はなかなかうまくいかず、ピエロの仕事をするので精一杯。
物語の中でアーサーが苦しい状態から解放された瞬間は、妄想していたときだけでした。
同じアパートに住むソフィーに恋心を抱き、関係がうまくいってデートをしたり、母親が入院しているときにそばについていてくれたり。
このような妄想の世界に浸らないと、アーサーは精神を保つことができなかったのだと感じました。
誰しも、まったく同じではないにしろ、辛い経験や不運な出来事を経験しながら生きていくもの。
自分にも共通するような不運な出来事に見舞われるアーサーを見て、自分との共通点を見つけて共感してしまったのではないでしょうか。
この映画『ジョーカー』は、コメディアンへの夢を思い描く一人の心優しい人間が最強最悪のスーパーヴィランになるまでを描く物語であると同時に、現代社会に生きる私たちが誰しも抱える辛い経験や不運な出来事を、映し鏡のように描いた作品だと感じました。
だからこそ観た人の心に刺さり、共感につながったのだと思います。
最後に|映画『ジョーカー』に共感を覚えた私たち、でも私たちはジョーカーにはならない

アーサーの人生は壮絶で辛く苦しいことばかりだったと思います。
自分が尊敬したり、大切だと思っていた人々からことごとく裏切られ、精神的にたよれる存在がいなくなったアーサー。
絶望は怒りに変わり、母親ペニーを殺害し、最後には憧れのコメディアンであるマレー・フランクリンも殺害します。
そしてスーパー・ヴィラン、ジョーカーとして覚醒しました。
絶望するアーサーに対して共感を抱いたものの、私たち自身はジョーカーにはなりません。
それはなぜか。
絶望の中でも、私たちは新たな希望を見つけられるからです。
ただ、それもアーサーの人生で起こったような救いようのない絶望には、まだ出会ったことがないからかもしれません。
でも、生きてさえいれば、小さくても希望の光は見えてきます。
それを大切に育てて日々を一生懸命に生きる。
それが私たちにできることだと思います。
そして、自分の人生を振り返るきっかけを与えてくれた映画『ジョーカー』に、私は感謝しています。
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